久々野 こころ

■人間観察に学ぶ恋愛イロハ■モテる人だからこその悩みに震えた

ある日カフェで遭遇した、モテると思しき女性の発言によって私の先入観を変えた。私では考えられないほどモテる人は恋愛のチャンスに満ちていると思っていたが、決してそうではないようだ。むしろ、モテる人はモテるがゆえの悩みを抱えていることがわかった。

 

■人間観察19:モテる人だからこその悩みに衝撃を受けた

彼氏いない歴807日と17時間02分……。ある日のカフェで衝撃を受けた話だ。私の近くに友人同士と思われる女性2人組がいた。かなり仲の良い友人同士なのだろう、互いの恋愛事情について話に花を咲かせていた。恋愛経験が少なく、出会いにも恵まれていない私は「世の女性がどういう恋愛をどういったかたちで行っているのかを知れる」とこれ見よがしに耳をそばだてた。

話の聞くところによると女性2人はどちらも恋人がいないようだった。だが、1人の女性はどうやらモテるようだった。片方の女性が「〇〇はモテるから良いじゃん、すぐに良い人見つかるよ」と羨ましそうに言っていたからだ。私は勝手に心の底から痛烈に羨ましく感じたものの、次の返事で衝撃を受けた。

「自分でモテるって痛いけど、確かに言い寄ってくる人は多いとは感じるよね。でも、だからって私が好きになるのとは別問題じゃん?っていうかむしろ、こっちが興味ない人たちばかりに言い寄られてばかりで損した気分だよ。私が本当に好きだと思える人には、モテる人だし……ってアプローチを避けられたりするし、マジで良いことがないんだよね」

この返事に対して友人の女性は「そんなこと言ってみたい~!(笑)でも大変そうだよね、大丈夫?」と返していた。私も「本当に人生で一度で良いからそんなことを言ってみたいんですけれども」と心の中でぼやいてしまったと同時に、モテる人に対する意識が変わった瞬間だった。

 

□今まで抱いていた「モテる人へのイメージ」と現実

私は人見知りや口下手な人間だから出会いがあったとしても、それから恋愛に至ることはまず無い。私のほうから相手に何らかのアクションに移す勇気が無いし、ましてや相手からアプローチを受けることも無い。そんな私にとって「モテる人=多くの言い寄ってくる人の中から、自分のタイプの人を選り取りみどりできる羨ましい人種」というイメージを抱いていた。

しかし、あの日遭遇したモテると思しき女性の発言によって、モテる人にはモテるなりの悩みがあるという事実に震えた。特に、自分にとって興味が無い人が大勢言い寄ってくるせいで、自分が内心思いを寄せている本命の人に「高嶺の花」と判断さるはさぞ辛いだろう。私はそういう経験がないからあくまでも想像だが。とは言え、好きになった人がモテているという事実を知れば「私のような人間には振り向いてもらえないだろう。何らかのアプローチをするだけ無駄かもしれない」と感じるはずだろうし、そういう考えになることは私でもわかる。

モテたことなど無い私にはモテる人の悩みはわからない。でも「モテる人へのアプローチをためらう」という心理が働くことをわかるがゆえに、あの日あの時に遭遇した女性が発した「モテる人ならではの悩み」の深刻さが理解できる。「モテようとしてモテているのではなく、周りの人間が勝手に言い寄ってくる」という状況なら、なおさら自力でどうにかできることでは無いだろうし。

 

□モテる人にも悩みがある事実から知った恋愛の難しさ

また、私は「モテる人だからこその悩み」を抱える女性について勝手な想像をしてしまった。ひょっとするとあの「モテるもののモテることで良い思いをしていないあの女性」は溢れんばかりの魅力を持っているのにも関わらず、本命の人の前では意識しすぎるばかりに本来の素敵な自分らしく振る舞えられていないのではないかと。これはこれで各々が抱く恋愛感情が報われていない図式で悲しくなってしまう。

恋人や恋愛は、2人の人間が互いに愛し合えてはじめて幸せな関係になるからこそ、どちらかの愛情が一方通行だとさぞ辛いだろう。どちらか片方が恋愛感情を抱いていたところで、相手もまた同様に考えていなければその感情が報われることは無いはずだから。逆に誰かに対して恋愛感情を抱いていたとしても何のアプローチをかけなければ、その相手がその思いに気付かなければ恋は始まらないはずだ。なんと恋愛は難しいものなのか。

恋愛に全く慣れていない私は、誰かから一方通行の愛情を向けられたその時点で「この人は私のことを好きでいてくれるのならば、私もこの人のことを好きになろう」とすぐにその相手の人のことが好きになりそうなものだが。

しかし、モテる人は「追われている側の人間」だからこそ、追ってくる人には興味を持てないのだろうか。はたまた普段モテているからこそ、自身に言い寄ってこない人に惹かれるのだろうか。モテたことが無い私にはわからない。わからないものの、あの日の出来事で「モテる人はモテる人なりの苦労がある」ということを知れたのは、「モテる人も私と同じように何らかの悩みを抱いているのだ」という親近感を抱くきっかけにはなった。




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