久々野 こころ

■人間観察に学ぶ恋愛イロハ■他人の趣味を否定しない人のおおらかさ

つい最近のある日、サッカーの祭典で盛り上がるバーで出会った女性に、私は魅力を感じた。その女性は他人が楽しむことを否定せず、むしろ全面的に肯定していたからだ。彼女のようなおおらかさがあれば、恋愛も交際も大変楽しいものになる気がした。

 

■人間観察6:サッカーに盛り上がるバーで出会った女性

彼氏いない歴716日と09時間10分……。つい最近のことだ。行きつけのバーがお祭り騒ぎで盛り上がった。数年に一度開催されるサッカーの祭典の影響だ。私はその日も一人だった。当然いつものようにカウンター席に通され、試合画面を見ながら時折マスターとの会話を楽しんだ。サッカーの試合進行と共に一喜一憂する人々と共に酒や料理を楽しんだ。

私はサッカーを皆で楽しむためにバーに繰り出したのではなく、こういうイベント時に普段よりも安く呑めたり食べられたりするサービスが目当てだった。それでも、楽しそうにサッカーを観戦している人々に囲まれていると、私も何だかいつもよりも楽しい気分になった。

私の隣にはカップルらしい男女がいた。サッカーに見入ってかなり熱くなっていた彼氏は大のサッカー好きだろうし、その彼に誘われた女性もその彼と一緒に楽しんでいた。「カップル揃ってサッカー好きなのか。それなら一緒に楽しめるから良いね」「もしかするとサッカー好きが2人の共通点で、出会いの頃にはサッカーのおかげで恋人関係になったのかもしれない」と勝手な想像を繰り広げた。

しかし、私の想像は決して正解ではなかった。その彼女が「サッカーはよくわからないし詳しくないけれど、こうして楽しめるのは良いよね」とニコニコしながら横の彼氏に言っていたからだ。どうやら彼女はサッカー好きの彼氏に連れられてあの場にやって来たらしい。

 

□彼女の一言で感じた安堵とおおらかさ

私自身もそのバーに行ったのはあくまでも「イベント時には普段よりも安く呑み食いができるから」という理由であり、決して「サッカーを楽しむ」という目的ではなかった。サッカー自体は見ているだけで何となく試合の動向が分かるものの、詳しいことがわからなければ選手についての知識もほぼ無いと言っても良いくらいだった。

私がその日あのバーに行った目的や動機は、「サッカー好きの彼氏に連れられてやって来た彼女」とは全く性質が異なる。しかし、「サッカーについてはよくわからないが、サッカーで盛り上がるバーにいる」という点では共通していたから、バーにはサッカー好きしかいないと思っていただけに「私以外にもサッカーに詳しくない人がいた」と安堵した。

安堵したと同時に、彼女のようなおおらかな人が素敵だと感じた。というのも、その彼氏はもちろんサッカーに夢中になっていたが、サッカーに詳しくない彼女はサッカーというよりは「サッカーに夢中になっている彼氏」を楽しんでいたようにも感じられたからだ。他人の趣味を否定すること無く受け入れたり、時には違う形で楽しんだりできるおおらかさが彼女にあるように思えた。こういう人だからこそ素敵な出会いから彼氏という存在ができ、そしてその交際の中で楽しい時間を共に過ごせられているのかもしれないとも思った。

 

□他人を否定しないおおらかさを身につけたい

サッカーに限らず、日本を代表する選手達が世界を舞台に戦う、数年に一度行われるスポーツのイベントでは「普段スポーツを見ないくせに、こういうときにだけ見る人っているよね」という意見を持つ人がいるらしい。そのような意見を持つ人にとって、数年に一度のスポーツの祭典だけ盛り上がる人は「詳しく知らないくせに、こんなときだけ関心を寄せるなんてただ盛り上がりたいだけでしょ」と感じられるのかもしれない。

しかし、そのように何かを楽しむ・夢中になることひいては趣味を、否定したり斜に構えたりする人よりも「一緒に楽しもう」とポジティブになれる人のほうが魅力的に感じられるのは私だけだろうか。

少なくとも私はあの日あのバーでたまたま居合わせた「サッカーには詳しくないけれど、こうして楽しめるのは良いよね」と言っていた彼女の、「楽しむ・夢中になること」を良しとするその姿勢がとても素敵だと感じられた。彼女のように「知らないから」「詳しくないから」と楽しむことや新たな趣味になりうるだろう可能性を手放してしまうのではなく、わからないなりに楽しもうとするそのポジティブな姿勢を見習おうとさえ思えた。

「他人が何で盛り上がるか楽しむか」あるいは「趣味やそれに対する姿勢」を否定するのではなく、あの場にいたあの彼女のように「どうせなら楽しんだほうが良い」「楽しめるのは良いことだ」と肯定できるおおらかさを私も身につけたいものだ。考え方の違いで言えば少しの差だろう。しかし、こうした差が恋愛や出会いをより良いほうへと向かわせる秘訣の1つかもしれないと、笑顔であの場を楽しんでいた彼女のおおらかさから気付かされた。




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