久々野 こころ

■人間観察に学ぶ恋愛イロハ■自分に刺さるブーメランは飛ばしたくない

口は災いのもとという言葉があるように、自らが発した言葉が自身の評価に繋がることは多い。先日、電車内で遭遇した女性からもそれを感じ取ったと同時に、恋愛でも身の振り方が大切なのかもしれないと思わされた。

 

■人間観察8:ブーメランが盛大に刺さっていた女性

彼氏いない歴730日と7時間06分……。電車に乗ると本当に様々な人と出会うと痛感する。今日の話も電車内で遭遇した人の話だ。時間帯のせいか、車内には全員がきちんと席につけるほどの人数しかいなかった。私が気になったのは前の席で脚をこれ見よがしに広げている中年男性だった。「確かに混雑していない今の時間には脚を広げても問題ないのかもしれないが、ひょっとすると混雑時にもこのような座り方をしているのかもしれない。とすると、この男性は相当自己中心的な人だな」とボンヤリと感じるほどに。

私以外にも同じような考えを持っている人がいた。私の近くに座っている男女のうち、女性のほうがあからさまに嫌な表情を浮かべながら「あんなに脚を広げて座るとかちょっと……」と口にした。相手の男性は否定とも肯定とも言えない曖昧な返事をしていたように思う。私も彼女と同じ意見だったが、そのことを本人の耳に届く勢いの大声で言うのはちょっとどうなんだろうかとも感じた。

そばにいた男女の2人はしばらく話に花を咲かせていたように思う。しかし、しばらくすると静かになった。「いつの間にかあの2人は下車していたのか?」と目をやると、その女性が大股開きで爆睡していた。正直、目のやり場に困るほどのご開帳だった。「もう少しどうにかならないのか、はしたない」とさえ感じた。

 

□自分に刺さるブーメランで印象が変わりかねない恐怖

「あんなに脚を広げて座るとかちょっと……」と口にしていた女性が、その後爆睡によって盛大にご開帳していたのは、所謂ブーメランが盛大に刺さったということだろう。いや、彼女の場合は眠っている間で無意識のうちの行為だ。しかし、無意識だとは言えあの時のあの女性のブーメランの突き刺さり様には色々と考えさせられた。

いや、彼女の台詞に関しては私も同意見だし、あの考えを否定するつもりはない。ただ、相手に聞こえるかもしれない、少なくとも私には聞こえたほどの音量で言ったのが間違いだったのかもしれない。何かを口に出して言うというのは「私はこういう意見である」と表明するのと同じことだろう。自らの意見と自身の行動とに矛盾が無ければ、その意見も素直に受け入れられるはずだ。しかし、仮に矛盾が生じていれば「自分のことは棚に上げているのか」と思われかねない。少なくとも私は「あれ、さっきはあんなことを言っていたのに、この見事なご開帳とは」と受け止めてしまった。

口に出すという形で自身の意見を発表する、あるいは内容がどうであれ「自分の意見と相容れない」として誰かを否定したり文句を言ったりする時には「その台詞が自分に見事に跳ね返ってくる」という可能性を十分に考えなければならない。もしも自身が放ったブーメランが自分に刺さったのなら、自分の吐いた台詞による呪いが降り掛かり精神的ダメージを受けるだろう。彼女の場合には睡眠による無意識のものであるからまだ良い。ただ、彼女の行動が「伸ばした脚を組んで座り始めた」だったとすれば、それこそ「自分のことは棚に上げるんだね」と映り、「周りの人間からどう思われるか・どういう評価を下されるのか」という評判にも繋がりかねない。

 

□自分に刺さるブーメランが恋愛にも悪影響を及ぼしかねないのなら

あの男女が恋人同士かどうかはわからなかった。恋人同士ではないにしても、親しい間柄だろう。もしも私が遭遇したあの時が、出会ってから初めてのデートの一場面だとしたら……あの男性は思い切りご開帳している女性に対して「出会った時にはこんな人だとは思わなかった」「脚を閉じて座ろうよ」と何か思っただろう。話が逸れてしまったが、もしも私の恋人が「他人に物申す割には、その意見が自分には適用されていない」「自分の意見を持ちそれを他人に押し付けるものの、自分のことは棚に上げたまま」という言動を取る人間だとしたら、私は耐えられない。

なぜなら「人にばっかり言って自分はその通りじゃないじゃない」「口で言うのは簡単だろうよ」とストレスが溜まる一方だろうから。それに、「さっきはあんなこと言っていたけど、実際自分はできてないじゃん」と気持ちが離れていきそうだ。それこそ、たとえ出会いから恋愛に発展して、晴れて熱々のカップルになることができたとしても気持ちが一気に冷めるだろう。

私はそういうふうに自分の意見を言うばかりでそれに応じた言動ができない、ブーメランを飛ばしては盛大に刺さってばかりの人と付き合いたくない。おそらく精神衛生上無理だと思うからだ。こういうふうに考える私は私で、私自身の意見や考え方それ相応のアクションを行わなければならないはずだ。それを肝に銘じていれば最低限「あの人は口ばかりだ」という嫌な評価には繋がらないだろう。私自身の身を守りつつ健やかな交際に繋げるには、誰かのみならず自分自身に刺さるブーメランを気安く投げないようにしないといけない。あの時出会った彼女から学んだことはとても大きかった。




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