久々野 こころ

■人間観察に学ぶ恋愛イロハ■自慢は何のモテアピールにもならない

行きつけのバーで出会って間もない、初めてのデートをしていると思しき男女と遭遇した。そのデートは楽しいものとは到底言えない雰囲気だったせいで、たまたま遭遇した私でさえもいろいろと考えさせられた。

 

■人間観察21:出会ったばかりだろう男女から得た気付き

彼氏いない歴821日と15時間24分……。普段よく利用するバーにいつものように1人でお酒を楽しんでいた日のことだった。おそらく初めてのデート、あるいは出会ったばかりでまだお互いのことをあまり知っていないだろう男女が近くにいた。近くにいる男女にそのような感想を抱いたのは会話の内容があまりにもよそよそしく、また男性が女性に対して一方的に自らのアピールをしていたからだ。

口下手で恋愛経験が少なく、周りの人達から恋愛のイロハを学ぼうと人間観察が癖になっている私からすれば、こうした男女は最優先の観察対象になる。私はいつも以上に聞き耳を立てた。

男性が自らのアピールを積極的に女性に行っているあたり、男性が女性に好意を抱いているのだろうと想像できた。対して女性は相手の男性のアピールを半ば適当に受け流しているように伺えたところを見ると、「男性が女性にゾッコンなあまり、今回はデートの誘いに乗っておこうか」という気持ちでこのデートに臨んだのだろうかとさえ思えた。

勝手に話に耳を傾ければ傾けるほど、男性は自らのアピール……自慢とも言えるそればかりを繰り返していると感じられてしまった。おそらく男性にとってその自慢は誇らしく、女性も魅力的に感じてくれるだろうことだと思っているからこそ、女性にずっと自慢を言っていたのだろう。

しかし、肝心の女性の様子はどうだったのかというと、適当に受け流している様子だった当初と比較すると時間が経つたびに本当につまらなさそうな雰囲気を出していた。なんなら早く話を切り上げさせて帰りたいとさえ思っていそうだった。私はその男女間の温度差を赤の他人として目の当たりにして、「自慢は何のアピールにもならないのでは」という気付きさえ得てしまった。

 

□心底つまらなさそうにしていた女性には同情を

あの場にいた女性が心底つまらなさそうにしていたのは当然のことだと思うし、何なら彼女に「早く帰りたいだろうね、早く帰って楽になりたいよね」と同情してしまった。なぜなら男性は自分の自慢をすることに夢中で相手の女性のことを何も見えていない、というかむしろ自身の自慢に酔いしれているかのようだったからだ。現に、次第に退屈そうにしているのを隠そうともしない女性を目の前にしても、自慢話を止めないどころか自らのアピールに拍車がかかっていた。

あの男女がどのようなきっかけでどんな場面で出会いの機会を得たのかは私にはわからない。ただ、女性のほうも出会いの際にはまさかこの男性がこれほどまでに「自分のことしか見えていない人」だとは到底想像していなかったはずだ。そうでなければ男性のほうからのデートの誘いにおそらくOKを出さなかっただろう。出会った当初から男性の「自分のことしか見えていない部分」を知っていて、それを踏まえての今回のデートだとすればもっと楽しそうにして実際の「あからさまに退屈な雰囲気」を出さなかったはずだろうから。

 

□自慢話はモテアピールになるどころか……

私の勝手な想像に過ぎないが、あの男女に2回目のデートの機会はやって来ない。それほどまでにあの男女には凄まじい温度差があった。あの男性からは「女性と仲良くなろう」「もっとお互いにいろんなことを知って、はじめは友人から恋愛のチャンスを広げていきたい」という歩み寄りが全く感じられなかった。

少しでも目の前の気になっている女性のことをきちんと見ることができていれば、彼女の退屈さの原因になっている自慢話を一刻も早く中止していただろうにその気配すらなかった。彼女の様子に気付き、退屈な自慢話を中断するどころか、あの男性は独りよがりな自慢で自己陶酔しているようだった。きっとあの男性は自分のことが好きで大好きで仕方が無いのだろう。

あの男性の、相手の女性のことが全く見えなくなるまでの自己陶酔には正直驚かされた。あれほどまでに自分に酔いしれることができれば、常日頃から自信に満ち溢れ毎日が楽しいだろう。ただ、あのような一方的な自慢は何のモテアピールにならない、それどころかマイナスポイントになり得る。どれだけあの男性が優れていたとしても、目の前の女性、自らが好意を寄せている女性のことを何も見えていなければ折角の魅力も台無しどころでは済まない。

そんなリスキーな自慢話をモテアピールとして好意を寄せている異性にするくらいなら、余程「もっと相手のことをよく知りたいと態度に表す」ほうが良いだろう。そういう姿勢を見せれば相手の人にも失礼ではないだろうし、相手の人もまたこちらに興味を示す可能性が広がりそうだ。「押してダメなら引いてみろ」ではないが、モテアピールとしての自慢話を一方的にしたところでモテや恋愛のチャンスに繋がるとは限らないのだということをあの男女から思い知らされた。




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