霜降 どいや

《出会いに夢見るおっさん女子》初恋の人を通して昔の私に会いたいだけ

人肌が恋しい寒い季節だからか、昔の恋愛、特に初恋の相手のことを思い出すことが多くなった。そんな矢先、偶然にもその勝手に私が思いを馳せていた初恋の相手とバッタリ遭遇することがあったんだよ。

 

・寒くなる季節に思い出す初恋の相手

人肌が恋しくなる寒い季節は、昔の恋愛を振り返ることが多くなる。「あの時こうしていたら、今は違っていたのかもしれない」ってな「もしも」なことを思うことはほとんど無えよ。それに、最低な別れ方をしたクソ野郎のことは知らねえよ、野となれ山となれだけどよ、「良い別れ方をしたあいつは今何をしているんだろうか」と気になるんだよな。特に、ずっと昔の初恋の相手は何をしているのかと気になることが多いんだ。

大人になった今もう一度会ったら、復活愛のようなものもあるんだろうか、そもそも今では何の噂も聞かないし元気なんだろうか……初恋の人とは進学と同時に離れ離れになったし連絡先も知らねえしで、もうずっと会ってねえんだよな。今どういうふうに暮らしているのか分かんねえからこそ、想いが勝手につのっていくのかもしれねえな。そんなふうに初恋の相手がどうしているんだろうかとぼんやり考えることが多い毎日を過ごしていたら、偶然にも初恋の相手に出会うことがあった。

 

・偶然遭遇した初恋の相手に感じたこと

初恋の相手とばったり再会したのは偶然だった。たまたま私が私用であの場にいて、たまたま相手が仕事でそこに来ていたっていう偶然の重なりだったんだよ。で、中学からかなりの時間が経って私が年を取ったように、彼もまた大人になっていた。「あれ?あの男の人あいつじゃね?」って半信半疑で話しかけるまで相手は私に気付いていなかったし、話しかけた私のこともはじめのうちは「何なんだこの人」って感じで。

本当に久しぶりの再会で互いに見た目諸々いろいろと変わっていたけれど、話をするうちに「ああ、やっぱりあいつだ。変わんねえな」って思えたんだよな。相手はどう思っていたか知らねえけど。結局「久しぶりじゃん」「今何してんだよ」なんて他愛もない無難な世間話だけ交わして、特に何が起こることもなく「じゃ、またどこかで」みたいな別れ方になった。連絡を交換することなんて突然のことで頭になかったし、「じゃ、またどこかで」とは言ったものの再び会えるかどうかは分からねえ。

「今、初恋のあいつはどうしてるんだろうな」と思っていた矢先のことだから戸惑ったけれど、純粋な恋愛を終わらせたあとの私が何事もなく他の男性と出会って恋愛をして別れて何事もなく毎日を過ごしているように、相手もなんやかんやで今の生活を送っているのかもしれねえな。深くは聞かなかったけどよ、大切なパートナーがいたりもしかすると家庭を持っているかもしんねえんだ。そんなことを考えると「ああ、私も年を取ったんだな」って嫌になるよ。言いたいのはそんなことじゃねえ、私が初恋の相手に出会ってまず驚いたのは「初恋の相手に偶然出会ったことよりも、最近想いを馳せていた初恋の相手に久しぶりに会ったのにそれ以上でもそれ以下でもない感動しかなかったこと」だ。

 

・私が出会いたかったのは初恋の相手じゃない

私も相手も年を取ってそれなりに環境も変わっていることを抜きにしても、無感動過ぎた。だってよ、初恋の相手だぜ?久しぶりにたまたま偶然再会した相手は。恋愛小説やドラマなんかだと、久しぶりの再会をきっかけに新たな恋愛が始まるってもんだろ。でも、そううまく話が進まねえのが現実なんだよな。初恋の相手に出会っても何の感動もなかった、「久しぶりに会ったな、相変わらずだった。元気そうだったな」くらいの感想しかねえもん。

で、やけにドライな自分を目の当たりにして初めて、私が想いを馳せていた・会いたいと思っていたのは初恋の相手ではなく、まだ幼かった当時のウブなりに努力をして恋愛を謳歌しようとしていた私自身だったんだと気付いたんだよな。

おっさんみたいになった今だからか、人肌恋しい季節だからか理由は分かんねえけどよ、今のような私にもあった「甘酸っぱい恋愛を純粋に謳歌していたあの頃」が自分自身でも羨ましすぎるんだ。ただ、それだけの話だったんだよ。初恋の相手が気になったのは、全然会っていないからこそ想像が膨らんだからだろうよ。実際に会ってみると「私とおんなじように、年も重ねるし仕事もするし、普通に過ごしてるよな」ってくらいの感想でトキメキもクソもなかった。

昔の恋愛を思い出すのは相手が気になるというよりも、その当時の思い出や相手を介して自分自身が羨ましくなっているだけかもしれねえな。実際、当時の純粋な恋愛をそれこそ少女漫画のようにピュアに楽しめられていた自分自身が羨ましくて仕方ねえもんな。昔の恋愛に想いを馳せて、そんな自分的にタイムリーなときにその昔の相手と再会しようもんなら、それこそ復活愛のきっかけになるかもしれねえよ。でも、「昔の恋愛に思いを馳せるのは、当時の自分自身が羨ましいんだ」と気付いた私は、もう復活愛のチャンスもなくなってしまったのかもしれねえな。




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